やっぱりシェアリングエコノミー

 こんにちは、アメリカに留学中の出口です!
 日本はわかりませんが、アメリカは少し秋っぽい気候に近づいてきたと感じています。そんなこんなで、最近は暇な時に世界のリアルな気候を可視化したサイト:earthをのんびり観ています。(ちなみに飛行機のリアルなフライト情報も:Flightradar24.com)こういうサイトは観てて面白いですよね。

 それはさておき、前回の記事では、シェアリングエコノミーの定義や事例、3つの価値について説明しました。AirbnbやUberなどを使ったことがない方は、使ってみたくなりましたでしょうか?

 今回は、シェアリングエコノミーの市場規模、特にアジアについて紹介します。


シェアリングエコノミーの市場規模
 
 不要になった、あるいは余分な資源(モノ・サービス等)を共有したい人、そしてそれを必要とする人。この両者が存在することで生まれるシェアリングのコミュニティ(以下、シェアコミュニティ)では、いったいどれだけの割合の人がシェアリングエコノミーを必要としているのでしょうか?
 Nielsen*1が60の国と地域において行った調査によると、シェアコミュニティにおける、「自分のモノを共有したい人」(以下、A)と「他人のモノを共有したい人」(以下、B)のそれぞれの全体平均はAが68%、Bが66%であることが分かった。また地域別に見ると以下の通りである。


[表1] 地域別のシェアコミュニティの割合
地域別シェアコミュニティ.png
(source:http://www.nielsen.com/content/dam/nielsenglobal/jp/docs/report/2014/JP%20Nielsen%20Global%20Share%20Community%g20Report%20---%20May%202014%20pdf.pdf)
*A:自分のモノを共有したい人
*B:他人のモノを共有したい人

 上記の表によると、特にアジア太平洋地域におけるシェアコミュニティの割合が高く、欧州や北米では平均を下回る割合となっている。前回の記事でも紹介したように、北米ではシリコンバレーを中心にシェアリングエコノミーが発展しています。しかし、全体的な割合は低くなっています。考えられる理由としては、(1)そのビジネスは北米の中でも限られた地域でしか発展していない、(2)シェアリングビジネスの供給と需要のバランスが相応ではない、(3)アプリやインターネットベースの事業のため、高齢者や生活困窮者などのグループの利用範囲外、あるいはそれらのグループの人口が全体人口の大多数を占めていることが考えられます。


やっぱりアジアがあつい!?

 同調査におけるアジア太平洋地域のうち、B(他人のモノを共有したい人)の割合は、中国(94%)、インド(87%)、フィリピン(85%)、タイ(84%)、香港(78%)、インド(78%)となっております。ここからわかることは、アジア太平洋地域におけるシェアリングエコノミーの需要が世界的に見て平均よりも高いことです。世界人口の約60%を占めるアジア、近年の経済発展、市場規模の拡大、アジア進出企業の数から見ても、シェアリングエコノミーに限らず、ビジネスチャンスがまだまだ転がっているでしょう。

 また、アジアの中でも、南アジアでは現在多くのシェアリングエコノミーのスタートアップが起業しています。


南アジアにおけるシェアリングエコノミー・スタートアップ

 Screen Shot 2015-09-04 at 21.05.51.png

 アジアにおいてもシェアリングエコノミーはもちろん確立されています。具体的な事例を簡単にあげます*2。

・シンガポール
iCarsClub: アプリベースのカーシェアサービス
Roomorama: Airbnbとほぼ同様の空き部屋レンタルサービス

・フィリピン
Tripid: アプリベースの乗り物シェアサービス
Magpalitan.com: ガジェットから乗り物、衣類を個人間でレンタルシェアするサービス

・ベトナム
Triip.me: ツアーガイドを作成し、そのサービスを本ページで共有、販売できるサービス
Wili Triip: Triip.meがリリースしたサービスで、ベトナムのオンライン情報を1つのアプリに集めたもの

・マレーシア
PlateCulture: 知らない人の家で自家製の家庭料理が食べるミールシェアリングのサービス
MyTeksi: Uberとほぼ同様の乗り物シェアサービス

 上記のように既に複数のスタートアップが南アジアにおいて起業しています。AirbnbやUberの類似スタートアップが多く見られる中、興味深いのがミールシェアリング。アジアの魅力的な料理を”プレートシェア”というキャッチでシェアするのって、増加するアジア訪問者にとって非常にホットなサービスだと個人的に思います。


余分な資源が共有できる
 
 余分な資源、それは「空き部屋」だったり「空き席」だったり、「空いた時間」だったりします。これが普及すれば、間違いなくCO2削減になるし、持続可能な開発に繋がると考えます。それがビジネスになるし、それを必要とする需要が既に多いのが事実です。
 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)によると、シェアリングエコノミーの市場は、2015年までには90億ユーロ(1.19兆円)にまで上ると予測されています*3。資源が乏しい日本でもシェアリングエコノミーが普及してほしいですね。
 
 是非、コメントに意見や批判等お願いいたします!



参考文献
*1 nielsen (2014) シェアリングエコノミーへの期待
http://www.nielsen.com/content/dam/nielsenglobal/jp/docs/report/2014/JP%20Nielsen%20Global%20Share%20Community%20Report%20---%20May%202014%20pdf.pdf (参照日:2015年9月4日)

*2 Yunita Ong (2014) Southest Asia’s Sharing Economy Start-Ups May Produce The Next Airbnb or Uber
http://www.pwc.co.uk/issues/megatrends/collisions/sharingeconomy/the-sharing-economy-sizing-the-revenue-opportunity.jhtml

*3 PwC
http://www.pwc.co.uk/issues/megatrends/collisions/sharingeconomy/the-sharing-economy-sizing-the-revenue-opportunity.jhtml


この記事へのコメント

  • たから

    もはや、この連載のファンです。。

    面白すぎる。
    またちょっと調べて改めてコメントします!
    2015年09月07日 03:34
  • はっとり

    ミールシェアリングサービス!!Σ(゚д゚lll)すごい取り組みだけど、日本は実現難しそう。逆にマレーシア新鮮やね!
    タイに行って、この記事読んでシェアリングエコノミーなのかな?って思ったのは、タイのマーケット!
    夜はナイトマーケット、朝にはモーニングマーケットになっていて、雰囲気も全然違う!
    このシステムってシェアリングエコノミーの1つなのかなーと。また教えてください!

    全く記事と関係ないけど、天気のやつめっちゃ好きです。(笑)
    2015年09月07日 07:48